こんにちは。チャプターホワイトのTです。

チャプターホワイトで訪日外国人・インバウンド、観光業界で仕事をしていて感じたことなどをご紹介していきたいと思います。
自己紹介かたがた、私が訪日外国人やインバウンドの仕事に携わりたいと思ったきっかけを書きたいと思います。少し長くなりますが、お時間が許すようでしたらお付き合い下さい。

大学を卒業後、某通信会社を経て某OTA(オンライントラベルエージェント)に転職し、お客様である国内の宿泊施設と直接コミュニケーションを取る仕事をしていました。その会社での転勤なども経てしばらく少し観光とは離れたところで仕事をしていました。

と、そんなある日。

某OTAの会社の時の同僚と会った時に、その会社内で英語が公用語化されてなかなか大変だ、という話を聞きました。英語公用語化のことはニュースなどで何となく知っていましたが、率直にもう英語からは逃げられない時代になったんだなと感じました。

よし、英語勉強しよう。
でも何したらいいんだろう・・・

・・・。

しばらく考えた末に、夏休みを使ってプチ留学してみようと思い立ち、フィリピンのネグロス島にあるバコロドという町に1週間英語を勉強しに行きました。
マニラでもセブでもありません。フィリピンの人に「バコロド行く」と言っても、「何で(笑)?」と言われるような場所です。でものんびりしていてすごくいいところです!

フィリピン・バコロドの街
バコロドは島で一番メインの都市ですが、ビーチリゾートに行くにはかなり距離があります。

フィリピンには特に韓国人の学生さんがたくさん英語を学びに来ています。
学校で3ヶ月くらいの留学カリキュラムがあるところも多いようで、期間中は一度も帰国せずみんな真剣に英語学習に取り組みます。バコロドも例外ではなく、かなりの生徒数がいる中でほとんどは韓国人、日本人は私含め2人しかいませんでした。

テレビのニュースでは、芳しくない日韓関係を繰り返し報道されているような状況だったので、海外旅行経験があまりない上に小心者の私の心はさらにナーバスになってきました。

メインの授業自体は全部先生と1対1なので他の人と話す機会はありませんでしたが、せっかく来たのに誰ともしゃべらずに帰るのも寂しいしなぁ…と、勇気を振り絞って夕方から開催されている無料のグループクラスを受講しに行ってみることにしました。

最初に入ってきた女の子と目があってしまったので、ドキドキしながら「ハロー…」と声をかけてみました。すると、あっ!という顔をして「Are you Japanese?」と質問が。日韓関係のことで何か言われるのかな…と構えつつ「そうだよ」と答えると、返ってきたのは面食らうくらい意外な答えでした。

「私ね、日本に行って浴衣が着てみたいんだよね!」

その学校で日本人がよっぽど珍しかったのもあったんだと思いますが、その女の子が周りの友達に「彼女(=私)、日本人なんだって!」と楽しそうに話すと周りの子達も

「日本のどこから来たの??」
「お好み焼きって美味しいらしいけどどうなの?」
「韓国は来たことある?日本行ったことないから行ってみたいんだよねー」

と話しかけてくれました。
毎日ニュースで見ていた国同士の激しい対立とは無縁の、優しい世界がそこにはありました。

フィリピン人の先生方もそうです。
フィリピンというと、良いイメージを持っていない日本人もまだまだ少なくないのではないかと思いますが、先生含め会った誰もがフィリピン人らしい陽気で思いやりのある対応をしてくれました。

バコロドで現地の方とバドミントン
現地の体育館に行ってバドミントンをしていたら、地元の方が一緒にやろうよ!と声をかけてくれました。

こういった草の根交流や、旅行した時に現地の人が親切にしてくれたなどなど、いい思い出ができれば、ニュースでどう報道されていようがその国や地域の人は決して悪い人ばかりではない、と信じることができます。

旅行を通じてそういうことができたら、
バコロドで知り合った人たちがいつか日本に来た時に同じように日本で楽しい体験をしてもらえる手伝いができたら。

そう思ったことが、訪日外国人・インバウンドに携わりたいと思ったきっかけになりました。

巡り巡って今実際にその現場の最前線にいます。

国が違うと嗜好が全然違ったり、びっくりすることも多いですが、そういったことを知れることも訪日外国人・インバウンドの仕事の醍醐味です。