フランス
欧米豪各国の新型コロナウイルスの状況に続いて、各国の旅行業界の現状をお届け致します。
今回はフランス編です。
 
カフェやレストラン、映画館、ナイトクラブに加え、日用に不可欠な商業施設以外は閉鎖、フランス全土の教育施設(幼稚園から大学まで)も休校となっていましたが、延長後の期限となった5/11から段階的な緩和措置が始まりました。自宅から100kmまでの移動の自由を認めたり、国の中をグリーンゾーンとレッドゾーンに分け規制内容に違いを設けています。
https://www.gouvernement.fr/info-coronavirus
 
トレード業界
現地OTAでは、主にフランスとヨーロッパが目的地として検索されており、ツアーオペレーターでは冬の予約(2021年1〜2月)を中心に予約を受け付けています。
夏頃の旅行にも動きはあるものの、長距離旅行において大きな回復が見られるのは1〜2月頃であるとの予測と立てているツアーオペレーターが大半です。
ウェビナーやオンラインでのトレーニングは依然として高い需要があります。
 
メディア業界
外出自粛によりメディアとの接触時間が増えており、特にオンラインの影響力が強まっていることも特徴的です。現地での調査によると、メディアサイトで配信される広告の方がECサイト上で配信される広告よりも4倍重要視されていることが分かりました。
一般旅行者は旅行に関するニュースに非常に敏感で、フランス人は次の旅行を切望しているという調査結果もあります。
 
5月11日に一部の規制が緩和されたことに伴い、現地メディアでは早速関連する記事が配信されています。
 
・女性向けオンラインマガジン Le Journal des Femmes
「5月11日以降に飛行機に乗る」
https://www.journaldesfemmes.fr/loisirs/voyages/2634453-prendre-l-avion-destinations-protections-masque-aeroports-justificatifs-l-apres-11-mai/
 
・フランスを代表する週刊誌 L’Express
「パリから100 km以内の休暇とマイクロアドベンチャーのための10のアイデア」
https://www.lexpress.fr/tendances/voyage/10-idees-d-escapade-et-de-micro-aventure-a-moins-de-100-km-de-paris_2125092.html
 
3月17日から約2ヶ月に渡り、日本よりもかなり厳しい外出規制がかけられていたフランス。
解除後の対象となった100km圏内は、東京に当てはめると宇都宮、水戸、銚子、高崎、山梨あたりが圏内に入ります。最初は日帰りや短期間での旅行からの回復となるかもしれませんが、引き続き旅行に関するニュースに対してアンテナが高い状態が続くことは情報発信を行う立場としては大きなチャンスにもなります。今後の規制緩和の情報を的確に把握し、正しいタイミングで情報の発信を行うことが肝になると考えられます。
 
次回以降も各国ごとの情報や欧米豪各国のチームと連携して仕事をしているCHAPTER WHITEならではの視点でご紹介できればと思います。